「飼主さんのトレーニング」が必要な理由
「飼主さんのトレーニング」が必要な理由は、実は他にもあります。
悪癖・問題行動
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噛み癖(甘噛みを含む)
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無駄吠え
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引っぱり癖
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飛びつき
・・・などなど。多くの方が悩む、わんちゃんの「悪癖」・「問題行動」。
実はコレ残念なことに、飼主さんが「間違った(望ましく無い)接し方」をすることで、誘発・助長してしまっているのが原因であることが、非常に多いのです!
飼主さんにそんなつもりは全くなくても、知らず知らずのうちに、飼主さん自身が「問題犬」にしてしまった・・・と言うケースも多々見受けられます。
これは、どんな優秀なトレーナーが幾ら頑張っても、根本的に解決するのはとても難しいでしょう。
なぜなら、飼主さんがあっという間に「元に戻してしまう」からです^^;;
本当は例をあげたくはないのですが(笑)、イメージしづらいと思いますので、典型的な飼主さんの悪癖を幾つか挙げますと・・・
・無駄吠えに「うるさい!」などと怒る・怒鳴る
・散歩中引っ張る犬を引っ張り返してしまう
・要求吠え(何かを吠えて要求すること)に応じてしまう
・喜ぶから…と言うそれだけの理由でオヤツを与える
・非常事態でもないのに抱っこする
・暴力や力づくで言う事を聞かせようとする
・恐怖や警戒心を感じている対象に、リードを引いて近づける
・・・こんな具合です。
トレーナーがどんなに高度な訓練を行ったところで、結局のところ飼主さん自身で、わんちゃんの制御が出来なければ、何ら訓練の意味はありません。
あえて言うならば、「悪癖や問題行動を直さなければいけないのは飼主さん自身!」とも言えます。
飼主さんが、犬の本能や習性などを理解し、正しい(望ましい)接し方を日々継続して実践する事で、初めて悪癖・問題行動は予防・解消できます。
※全ての悪癖・問題行動の原因が飼主さんにあるとは限りません。あくまで「そういったケースが多い」という事です。念のため・・・^^;
犬が言う事を聞きたくなるひと
ところで、何故わんちゃん達はトレーナーや訓練士の言う事は素直に聞くのでしょうか? 皆さん疑問に思ったことはありませんか??
それは、私たちが「わんちゃんが言う事を聞きたくなるひと」だからです^^b (「オイオイ…ナンダヨソレ…」と言う声が聞こえる様ですが…(笑))
観念的なので説明が難しいのですが、その特徴を幾つか挙げてみますと…
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自信に満ちた態度でどっしり構え物怖じしない
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感情的にならない(気分によるムラがない)
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常に一貫性のある対応をする
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犬の感情を理解・尊重し、無理強いしない
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犬に分かる手法で意図を伝える
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可愛がるが甘やかさない
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多少のことでは目くじらをたてず寛容である
…色々とありますが、例えばこんな感じでしょうか。 (概ね人間同士の場合を想像していただいても、問題ないでしょう。)
わんちゃん達はこれらを見抜き、相手によって行動を変えます。これも例の「トレーナーさんの言う事は聞くんだけど…」が起きてしまう一因です。
上述した「悪癖・問題行動」が主に物理的なものであるのに対して、こちらは「精神的な悪癖・問題行動」、と表現すると少しイメージしやすいでしょうか?
わんちゃんのトレーニングのみならず、飼主さん自身が「言う事を聞きたくなるひと」になるトレーニングにも、ぜひ取り組んで頂けたらと思います。
これらは本を読んだり話を聞いただけでは身に付けられません。わんちゃんとの日々の暮らしの中で、飼主さん自身に体得して頂くしかありません。
そのためにも、「飼主さん自身でしつけやトレーニングを行って頂く」ことが非常に有効であり、それを強くおすすめしている次第です^^b
必要なトレーニング
(失礼な表現連発で^^;)長くなりましたので、まとめてみます。
飼主さんとわんちゃんが、良好な関係で快適に暮らすためには…
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相互の理解と信頼を深めること
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犬の本能・習性・生態・性格などを理解すること
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悪癖や問題行動を、誘発・助長する行動を慎むこと
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犬が言う事を聞きたくなる様に振る舞える人になること
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適切な手法でわんちゃんの躾・トレーニングを行うこと
…などが不可欠であること。 そしてトレーナー任せでは、殆ど何も達成できないこと。 ご理解いただけたのではないかと思います。
文章にすると、物凄く大変そう・・・と感じられるかと思います^^;
確かに最初のうちは、行動の一つ一つに気を配り、負担に感じられるかも知れません。
運転・楽器演奏・料理・スポーツ…などなど。初めのうちは、まぁ兎にかく難しいし大変だしつまらないし、投げ出したくもなります・・・^^;
ですが、それらは何れもシンプルな事の積み重ねに過ぎず、(個人差はあるものの)やっているうちにいつの間にか上達します。
極意は「諦めず継続すること」、コレに尽きると思います。
犬との暮らしも同様です。是非わんちゃんと一緒に、夫々にとって必要なトレーニングに取り組んでください!
言語習得・楽器演奏・スポーツ…などは「若い子」ほど有利ですが、犬との関係を築くには寧ろ、人生経験豊かな皆さん(失礼!)の方が有利ですしね^^b